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 20周年記念誌
タイトル 院名 氏名
開業10年雑感 かわな病院 酒井 宏 20

                        開業10年雑感

                                                かわな病院
                                                  酒井 宏

地域一線医療(昭和区、かわな病院)に自らの場を定めて10年が過ぎた。
10年前、三人の創業医師の間でそれなりの話し会い(ディスカッション)も行われた。そこでは
「都市型の地域医療」という言葉が各々のおもいを込めて、各々の頭の片隅にあったように思う。
「余り大層なことを言うな。所詮、仲良しグループのグループ開業だろ。」と、ある先輩に言われ、
身もふたもない思いをしたことを憶えている。
現実はその先輩の御指摘通り、日常業務に追われる毎日で、あっという間の10年であった。
いうまでもなく、ある確かな理念を軸に病院経営・事業展開をしてきたわけではない。53床の
内科小病院が透析センターと老人保健施設を併設し、新栄(中区)に分院を開設、日進市に
独立型老人保健施設を開設、病院併設の訪問看護ステーション、日進市透析サテライト開設
等々と二年に一つ程のペースで新規事業を展開してきたことになる。筋のない「拡張主義路線」との
批判も一部から聞えてきたこともある……。
この機に、自らの反省の意味もこめて、当院の現状を振り返ってみた。

当初我々は腎・糖尿病・高血圧症を軸に内科慢性疾患の包括的な医療を自分達の守備範囲と
考えていた。しかし、実際の展開は、現在、糖尿病を守備範囲の一つとしてさらに充実し実体化する
為の計画を練っている。
先にも述べたように、時代・地域需要に押される型で、透析・老人医療が当院の主軸となって
きているのが現実である。
都市型地域医療の拠点作りとして始まった我々の事業展開は以上のような進み行きであったが、
それを支える当院の気風を形づくるキーワードは「包括的医療」「時代に則した適正(等身大)医療」
「チーム医療」であったと思っている。熟練した良質な開業医のもつ包括性を時代に添うレベルで
チームとして提供していくこと、これが当面の目標であった。つつましい「理念」であった。

ところがこの10年、時代も動いていた。
マスコミの医療バッシング、医療行政の急展開、医療ビッグ・バン!その中で耳にする言葉は
「良質な医療の効率的な提供」「保健・医療・福祉の統合・連携」「医療施設間の機能分担と
連携」等々である。……ムムッ、これは!?「適正医療」「包括的医療」「チーム医療」と我々が
多少共まじめに考え、当院の理念を形づくるキーワード と考えていた言葉と昨今の時代の言葉とが
どこか重るのではないか?。
当院の方向と理念は、実は、すでに体制の流れに組み込まれ体制内化した陳腐なものになりつつ
あるのかもしれない。少なからずショクを受けている。

都市型地域医療の本質は、常にその時代とまともに向き合った医療を展開することである。
時代にのみ込まれそうな今、新たに自分達につきつけられた課題を又一つずつ方向づけし、
地道にこなしていく以外に道はないと考えている。

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