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 20周年記念誌
タイトル 院名 氏名
透析医会のお祝いと発展への期待 名古屋大学名誉教授 小林 快三 7

                透析医会のお祝いと発展への期待

                                   名古屋大学名誉教授 小林 快三

愛知県透析医会の発足から20年を迎えられお祝いを申し上げます。この間透析医の御努力を
思うにつけ、多大の成果をあげられましたことに敬意を申し上げる次第です。会議の内容の結果を
全会員に報告され、又政府に対する申し入れ事項やお願いする事項なども迅速に実行に移され、
会員の意図するところを出来るだけ要求され透析医療の前進に力をお与え下され、感謝の念が
一杯です。
これは会員が一丸となり和を拡げ熱心に考慮会合を重ねられその成果は誰も認めるところです。

透析も技術的に発展されましたが日進月歩の医学会では、現在の方法で良しとすることは
ないと思います。まだまだ根本的な問題も浮かんでおります。たとえば透析液のエンドトキシンの
除去です。これには費用の点がついて廻リます。透析医会の活躍もこれからと思います。

以前、透析器の装着型が考えられた時期があります。今立ち消えになっていますが、これも
是非考えていただければと思っています。協力して何とか実現したいものです。装着の場所も、
足(肢)、腕、腹など普通の生活が出来る型になればと思います。言葉では簡単ですが、
血液の凝固の問題や大きさの問題などいろいろあるでしょう。

次に大切な腎移植の問題があろうかと思います。移植医を交えて今度こそチームを組んで移植が
定着すると良いと思っています。
次に透析患者は透析中も非透析日でも生と死が向かい合っていると不安な状態の毎日かと
思いますが、長期になると合併症に悩まされます。とのことを考えれば透析医はヂェネラル医学を
しっかり学んでおられることと存じます。びっくりする程急な症状がポッと現われすぐ進行します。
吐血が何の前兆もなく現われ、腸内内視鏡検査で穿孔を起し易く、粘膜の薄いことに
気がつきます。高齢者が多く、糖尿病合併者も増加しています。透析患者は合併症の程度が
高いのは経験されています。脳出血、脳梗塞も発現が早く、動脈硬化の進行度も高い事及び
癌患者も率が多く、結核をはじめ諸種感染症も発見したら早く治療が必要となります。
これらの疾患合併症は経過も早く重症であることは御承知のことです。突然の不整脈も心不全も
眼をはなすことが出来ません。 考えてみると人間の命は内外からの悪影響から守る
自己防衛機構が働いているが、この機構が弱体化すれば、肉体損傷が強くなり、特に透析患者は
一寸した刺激により、生死を分ける重大な状態を味わうことになる。

ここで最も強調すべきは、医師をはじめとした看護婦その他スタッフと患者さんとの信頼関係が
重症の患者の心を和らげることになると思います。この様な誰でも常識と思われることが
一寸したことで患者の不満の元となる。これはとくに医師、看護婦の多忙を原因の一つとして
挙げられよう。即ちinformal concentが一方的であって、患者がどこまで理解したか確かめずに
終ってしまうことがある。
患者さんの訴えをしっかり聞いて、その内容を整理して、ポイントを把握して、原因の追及、説明と
更に対応の考え方を理解してもらうことまで、時間をかけて納得してもらわねばならない。

しかし患者のすべてがこの様なことでなくて、最初から透析を理解し、自己の病状を
理解している人も多いので、医師側も最初にきっちり説明すればよい患者さんが多いので、
救いもあると考えている。
生きようとする意欲は人一倍強いことを考えればなりません。特に長期患者はそうでありましょう。
何か合併症か新しく現われたり、他の要因でぎりぎりの状態に追い込まれた時、医師が患者の
心をとらえるのは結局人格と人格のふれ合いが、終始信頼を保つことになり患者の心を
和らげることになると思います。 医療の原点に戻って考え将来の発展を祈ります。
                                                      以上

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