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20周年記念誌 |
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自己紹介 |
岡崎第二葵クリニック |
佐々良次 |
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自己紹介
岡崎第二葵クリニック
佐々 良次
昭和四二年卆。名大分院内科で三年程透析。
病気のことがよくわからないので病理解剖でもと思い名大病理大学院へ。腎の老化と剖検。
わかったことは、腎は年とともに老いる(この一言を書いている時、私の頭の中で腎の老化過程の
組織変化がサーツと流れます)ということと、剖検では主病変の診断は間違いないが、主治医が
気づかない副病変がたくさんあるということ、その後、新生会第一病院、熱田クリニック、金山
クリニックと、ホスピーグループ内を命ぜられるまま転々(転々とすることは気に入っている)。
金山の頃は週三日勤務であったので時間はたっぷり。腎と透析、透析学会誌、臨床透析、
日本医事訓報、ドクターサロン日本語版ニューズウイークなどすべてCover to Coverに読破、
余力でスポーツ医学、産業医学の勉強、各認定医の証明をもらうかたわら、なんと短大の病理学の
常勤の助教授までやってしまいました。金山で透析に週三日従事しつつですよ。
さて認定証なるもの、しょせん紙切れ一枚。他人を驚かせたり、納得させるには役立っても内容が
判ってなく、頼りにならないことは自分が最もよく知っている。とは言って感心なことに肝腎の
内科医や透析医の認定証は無く。人前で自慢出来るような研究能力が無いので。
しかしどの医師よりも透析関連の勉強会には顔を出していると自負しています。
さて本筋にもどり、転々としついでにホスピーグループを飛び出し岡崎葵クリニックへ。
気が小さいので責任感から物事に優等生的に過剰反応をしてストレスになるので、いやでいやで
やめた院長職を、なんと今度は個人透析センターの院長としてやるはめになりました。気が小さく
そんな責任重大なことはとても出来ないと思っていたのに、院長として120%過剰反応、理想の
医療を求めやらせてくれた太田和宏先生のもとで長くサラリーマン医師として働いたため、又100を
越える透析患者さんの剖検をさせていただいたため、又又金もうけが目的で医者になったわけでも
ないので、学問的な医療、サービス産業としての医療をすることが身につきました。
最後に新生会時代、私について書いていただいた詩を照れつつ、
<私の宝です>
私の好きな佐々先生/外見は日陰の月見草/患者のことを心配し/親身になってよく聞いて/
一つ一つに名解答/今様大岡越前様/四角ばらずに金さんと/一声かけたくなる気分/
この先生がいる限り/透析時の苦しさも/幸一杯胸一杯/今日も逢いたいような気で/
いそいそ出かける病院へ/お目にかかれたら一日は/何かよい事ある様な/不思議な力が
わいてくる 横江豊子(わかば会新聞昭和五七年三月号)
現実の私はこんな医師ではないので、患者さんからこういう医者になれと励まされていると思い
日々努力しています。
小心者の良心 岡崎第二葵クリニック 佐々 良次
真実一路の旅なれど、真実、鈴振り、思い出す 白秋「巡礼」、山本有三著、真実一路の題に
添えられた言葉。良い医療とは何か、医の良心とは何かを問い続ける私の心に響く。
岡崎に開業して七年目、これが私のやりかただと心がけて来たことを話してみます。
薬袋にくすりの名前と主作用を書くこと。患者はそんなこと知る必要ないという医師がいる事に
不思議に思っていたので。しばらく続けていたら、薬剤情報提供料なっものが保険でしれるように
なった(こんなものをくれなくても当然今までのお金に含まれていると見るのに)、知らなくても良いと
言っていたお医者様、どうしているのでしょうか。わずかなお金につられて教えることにしたのか、
自分の哲学を通しているのか、まさか金が欲しくて教えるようになったと思われるのがいやで"
知らせずに取る"なんてことしてないでしょうネー、情報提供料なるものも副作用や飲み合わせなど
さまざまなことを知らせるという事になって、私は薬名と作用のみしか。紹介状なしに急に他院を
受診するときに薬見を持参するよう話しているのですが、全く効果なく、悲しいかな「おたくの
○○さんが今、受診しているが、どんな薬を処号しているか知らせてくれ」の電話はよくなること。
毎日のことなので袋に書いてあることを知らない人の方が多くて…。
悲しいことですが書きつづけています。
わからないことは専門家に紹介。もともと透析医は患者さんを適切な先生に振り分ける交通整理の
おまわりさんと考えているので。しかし医者になってから考えてたので、お忙しい先生相手とは
承知の上で長いものをせっせと書きまくっていたら、これもお金が取れるようになった。
1200字ではとても書き尽くせないので項目のみでカット、透析している間は外出しない、金もうけの
ために検査をしたり、薬を乱売しない(まるめになったらひっこめるようなことははずかしいので)。
などなど。
最後に透析医会に希望。 ホスピーグループを率いる太田利宏先生言れて。
「愛知県は透析患者さんよりも、ベッド数がいつも多くしてある。患者さんはいやだと思ったらいつでも
転院できるようになっている。医者は患者さんに逃げられないように常に良い医者を提供する努力を
強いられ、透析患者のレベルアップにつながる」しかし現実には転院を極力拒んだり、新しい施設が
出来るのをじゃまするように動く施設もあると仄聞、患者さんの便を考え、区地域透析医療の向上
(サービス合戦はよくない)をはかる調整役も透析医会の役割りと思います。 |
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